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ゆっくり信仰していってね!!! 2009年4月5日に内容改変 ここは妖怪の山、登れば天界に通ずるその山の一角にそれなりに大きい神社が建っていた 八坂神奈子達三神が暮らしている守矢神社である そんな私が前述の守矢神社代表、八坂神奈子である、今は眠いので話はまた後にして欲しい 「神奈子様!いい加減に起きてください!」 勢いよく私の掛け布団が引っぺがされる、途端に外気が私を襲う 「うおっ寒ッ…あと5分ぐらい寝かしてくれも良いじゃないか、早苗!」 私が早苗と呼んだ蛙の髪飾りがよく似合う少女 彼女は東風谷早苗、れっきとした現人神だ この守矢神社では主に家事を担当してくれている それに随分と真面目な子に(胸も)育ってくれたようで嬉しいよ 「神奈子様、いつもそう言って昼まで寝てるんですから、朝飯抜きにしますよ!」 「早苗、それは勘弁してくれ!」 そんな中に大きな目玉が付いた帽子をかぶる少女が割り込んでくる 「おっ神奈子、あんたも早苗に起こされたのかい」 彼女は洩矢諏訪子、古い喧嘩で戦い合った仲だ 私と共に周囲に布教してまわっている、その甲斐あってか山周辺はとりあえず信仰してくれている …とは言ってもまあ友達付き合いと言った方が正しいだろう 「おはようございま~す、文々。新聞で~す!」 三人で朝食を摂っていると玄関から声が聞こえてきた 新聞を配りに来ているいつもの天狗、射命丸文の声だ 誰が取りに行くかじゃんけんで決めた結果、私が取りに行くことになった 「おはよう、毎日よく働くねぇ」 「いえ、これも趣味の一環ですから」 他愛も無い話をしていく、文が気になる話題を持ち出した 「そうだ、博麗神社の方で明日宴会をするんですよ」 「へぇ、面白そうじゃないか」 「良かったらあなた方も出向いてみてはいかがでしょうか?」 宴会かぁ……良かったら何か話題を引っさげて行きたい物だけどねぇ 文と別れ、朝食を改めて取り直し、早苗と諏訪子に宴会の件を伝える 「たまには宴会に行ってみるのも面白そうですね!酒…飲めませんけど……」 「ここは幻想郷さ、年齢制限なんか気にするな!」 二人の反応も良好だ、日常はほとんど変化せずに過ぎていった ちょうど正午になってきた辺り、外の草むらで昼寝していた私は 頭上を飛んでいる何かに気付いた 「ん…あれは…天狗じゃ無さそうだしな……」 ちょっと様子を見に飛び立つことにする、それは今までに見たことも無かったゆっくりだった 「何だこのゆっくり…まるで私じゃないか!?」 数ヶ月前に何の前触れも無く発生したゆっくり達 発生当初は脆弱であるも幻想郷中で数に任せて暴れまくり 幻想郷の妖怪や人間のストレスの原因にもなっていたのだが ある日を境に突然ほとんどの個体が暴れるのをやめ、ついでにほぼ不死身になってしまった 今では神社の縁側でゆっくり達がぐっすり寝ていたりする位だ 早苗も縁側でゆっくり達と遊んでいたりするな ゆっくり達の大部分はあの紅白巫女と白黒魔法使い それに白黒の友人らしい金髪ショートヘアの女性に似た格好をしていた だがこのゆっくりは自分に似た格好をしているのだ、注連縄と御柱も健在だ 見る限りどうやら注連縄に乗って浮遊しているようだ 御柱も空中でのバランス制御に使われているようだ 「私をモデルにしたゆっくりもいたのか……」 そう思う中、私に似たゆっくりが喋る 「ゆっくり信仰していってね!!!」 ゆっくり信仰していってね…か しばし考えた末、私の中に一つの考えが浮かんだ こいつを神社のマスコットにしてみるのも面白いかも知れない 「……面白そうだな、こいつには悪いが持って帰るか!」 「ゆっくりもってかえってね!!!」 私はゆっくりかなこを抱え、神社に帰ることにした 私は神社に帰るなり二人にかなこを見せてみた 「これは…ゆっくりかなこって奴?」 諏訪子は興味深そうにかなこを見つめている 「ゆっくり信仰していってね!!!」 「確かに私も私に似たゆっくりの群生地を見つけたんだけどね」 諏訪子が言う、つまりゆっくりすわこもいるわけだ 「でも…私に似たゆっくりはまだ見ていません……」 早苗の言う通りゆっくりさなえの目撃情報はまだ寄せられていない 何処にさなえの生息地があるのだろうか…… その時、また来客が…今度は珍しいことに招かれざる客のようだ 「ゆっくりしていってね!!!」 私が玄関に向かうとそこにはれいむがいた 「おばさん、れいむのあたらしいおうちでゆっくりしていってね!!!」 会話早々に今ではまれに見る自分の家宣言と悪口を吐いた これでほぼ不死身なんだから余計タチが悪い 私はまだ女の子とは言わないけどお姉さんだもん! 決しておばさんじゃないもん! 「久しぶりにみるねぇ…何度御柱でナイスショット!したことか…」 「おばさん!さっそくだけどごはんちょうだオウフ!!!」 おっと…手が滑った様だ…… スッポン!とヘンな音を立ててペらっぺらになったれいむが元に戻った 「おばさん!ゆっくりできないよ!!!」 私は何を思ったかれいむを家に上がらせてみる事にした 私は雑巾でれいむの底面を軽く拭くと、二人に見せに行く事にした 「神奈子、そのれいむはなんだい?」 「まあ良いからこいつの相手をしてくれ、すぐにわかるよ」 「ゆっくりおかしくわせてね!!!」 お菓子か……お煎餅でいいかな? 昔のゆっくりは甘い食べ物に目がなく、舌も肥えやすかったのだが 今ではほんの少し雑草を食べればそれで満足してしまう様になった まあお菓子が好きなことにかわりは内容なのだが 私が回想にふけっているとにかなこが私の前にやってきた 「いいかんがえをゆっくりおもいついたよ!!!」 ほう…良い考えとな、私はかなこの考えに耳を向けた 「……ふむふむ…なるほど……そりゃあ面白そうだな!」 「ちょっと神奈子、さっきからゆっくりと何話してるのさ!」 れいむの相手をしていた(適度にいなしていた) 諏訪子がしびれを切らしたかのように私に話しかけてくる あの様子だと相当ストレスが溜まっているな…… 昔の悪いゆっくりは人や妖怪を怒らせるのが上手かったと聞くが 神まで怒らせるか、まさにその通りだったというわけだ 「良いか、諏訪子…こいつを家に泊めてやってくれ」 「え?このれいむを!?」 「ああ、かなこに妙案があるみたいだ」 さっさと夜食を済ませた私たちはれいむをじゃんけんの結果 早苗の部屋に置くことにした、ご愁傷さまとしか言いようがない 「そんなぁ…部屋を荒らされたくないですよ……」 「けどじゃんけんで負けたんだ、我慢してくれよ」 早苗は出来る限りのもてなしをしている れいむが怒って暴れてしまっては早苗が外界から持ってきた物に傷が付く恐れがある この時にれいむが羊羹を一口つまんだだけで満足したのはおいといてそろそろ就寝時間である 「さて、れいむが寝付いたな……」 私はれいむが寝付いたのを確認すると密かにかなこを部屋に持ち込んだ 発案者ゆっくりかなこの妙案の始まり始まり~ 「それじゃあ早苗、見張っておいてね~」 「了解、この携帯のムービー機能をフルに活用します!」 そして私は自分の部屋に帰り、布団に入った 翌日、妙に早く起きた私は早苗の部屋に向かってみた そこにれいむの姿はなく、代わりに早苗がゆっくりさなえを抱いていた こうして字にしてみると中々不思議なものだ 「神奈子様、おはようございます……」 早苗は起きたばかりで何だか眠そうだ 「ちょっと待って早苗、そのゆっくりは?」 「ええ、上手く取れたのでこの動画を見てください」 私は早苗が外界から持ち込んできた携帯に顔を近づける かなこはれいむを発見するとこっそりとれいむに近づき…… 「ゆっくり信仰していってねゆっくり信仰していってねゆっくり(ry」 れいむの耳にあたると思われる箇所にて囁き始めた 睡眠学習でれいむを洗脳しようと言うのか…… しかし、れいむの身に異変が起こるのを私は見逃さなかった 「うわあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 「えっ?何が起こってるの!?」 突然れいむが白目を剥いて叫びだし、もだえ始めたじゃないか 早苗は動揺しながらもそれを見守っている様だ 私もそれを見ていることしか出来なかった そして見ている内にれいむの体に異変が起きていることがわかった 見る見るうちに長くなり緑色になっていく髪の毛 リボンも萎み、別の形の何かに変化していく……蛙の髪飾りか? 異変が終わったときにそのれいむはれいむでは無くなっていた 「ゆっくりさせてくださいね!!!」 「ちょっと、これ私じゃないですか!」 おめでとう!、ゆっくりれいむはゆっくりさなえに進化した! 「嘘だろ…変化するなんて……」 「ね?神奈子様、結構まじめなんですよ、この子」 朝食の際にも進んで早苗の手伝いをしている 「ゆっくり手伝いしていきますね!!!」 こいつがあの悪いゆっくり?信じられない! まるで奇跡でも起きたかのような光景だ…… まあ早苗なら奇跡を起こせるんだけどさ…… 神奈子は思った まあこれで宴会の話のタネができあがった これで宴会で話を聞くだけの立場にはならずに済むだろうと まずはこの現象について竹林の薬師に聞いてみた方が良さそうだ ゆっくりの突然変異、この摩訶不思議な現象の解明と博麗神社での宴会 それらを楽しみにしつつ、神奈子はかなこの頭を撫でてやるのだった こぇぇぇぇえぇwww -- 名無しさん (2008-09-06 19 04 46) 「ゆっくりさなえ」は可愛くていいが…進化って何だ、進化ってw -- 名無しさん (2008-09-08 22 35 15) このさりげないブラックさがいいw -- 名無しさん (2008-09-09 12 16 38) ゆっくりが・・・別のゆっくりになったとな!?その発想は無かった・・・すげぇえ!! -- 通りすがりのゆっくり好き (2008-09-13 23 59 25) おおぉ!亜種ゆっくりの発生メカニズムが追加されたww 作者にはゆっくりノーベラ賞を与えようw -- 名無しさん (2008-12-07 16 19 00) おや?れいむのようすが・・・→れいむはさなえに変異した! -- ぬ (2008-12-14 23 08 33) 内容改変、自身の世界観に整合性を持たせる -- ありすアリスの人 (2009-04-05 15 46 44) 後、ゆっくりの名称をひらがな表記にする -- ありすアリスの人 (2009-04-05 15 47 21) 以前、性格の悪い向こうの子達も幸せにしたい、と言っていた事の一環?これが、少し前のとかいはのアリスの話にも繋がっていくんですね -- 名無しさん (2009-04-06 12 37 57) こいし -- 名無しさん (2009-06-05 19 21 07) 神奈子さまは少女だっつってんだろーがぁ! -- 名無しさん (2010-11-27 14 49 12) ゆっくりフランもこんな感じで生まれたのか? -- ちぇんとぱちゅりーとれみりゃ飼いたい (2012-03-21 22 12 54) れいむが・・・な・・・なんと!こんなことってあるのかァァァァァァ!!! -- 名無しさん (2012-04-26 00 40 26) ほぉ・・・おーいれいむ!!こっちこーい!! -- 名無しさん (2012-07-25 21 55 57) 何回まで、変化できるのかな? -- 名無しさん (2014-09-23 18 24 10) むっきゅん -- むきゅ (2015-12-25 01 37 29) 名前 コメント
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ゆっくり霊夢 「ゆっくりしていってね!!!」 ← 霧雨 魔理沙 ゆっくり霊夢 バトルドーム → キャラクター概要 肩書き:プレミアム→千鳥饅頭級 《Temperrance》Xiv.節制の意 <安定> 弱点が無い <緩慢> 攻撃力、敏捷性の効果が薄い ※説明記事の情報はゆっくりまりさ、ゆっくりれいむ両方のもの。 2007年後半~2008年初頭にかけて突如発生し、 瞬く間に一世を風靡したAA作品群。通称、饅頭。 主に東方projectのキャラを素材にしたものが多く、様々なバリエーションがある。 ぱっと見は「ゆっくりしていってね!!!と叫ぶ生首」と、 まさにシュールとしか言いようがないが、 そのなんとも言えない腹立たしさのある表情の虜になる者が続出した。 「かわいく見えると末期症状」とまで言われているが、初見でかわいく見える人もいるので深く気にしなくてよい。 ニコニコワールド中に登場するのは、よく見かけるゆっくりまりさとゆっくりれいむ。 (ただしパーティの文字数の関係上、ゆっくりれいむは「ゆっくり霊夢」と表記されている) どちらも元は電波塔だったが、おじいさんの手によって改良。 毒電波を撒き散らさない程度に抑えられていたが、おじいさんのところから逃げ出した。 天秤が反応するのはそのためと思われる。 また、改良が完全に終わっていないうちに逃げ出したため、再び毒電波を撒き散らすようになる…かもしれない。 なお、おじいさんはゆっくりのことを「ぷよぷよした体で~」と説明していたが、あの首だけの姿を体と言っていいのだろうか? 第十四幕ではゆっくりまりさとゆっくりれいむで魔理沙を落とし穴にはめて ゆっくりれいむは魔理沙をMUGEN動画に連れて行き、 第十七幕でそのままにこたろうと共に大会へと出場することとなる。 初登場時には女性陣にかわいがられていたが、 アレ子は第十五幕での発言がもとでゆっくりのマネをさせられ、 にこたろうは事あるごとに「ゆっくりしていってね!!!」とセリフを遮られたために、 ゆっくりと仲良くなれない。 第十八幕Bルートの説明に乱入し、にこたろうに連れて帰られたこともある。 一方、ゆっくりまりさは第十六幕で樹海にフッジーキのイベント中画面左上に出没している。 その後魔王軍に捕まって娘様と弾幕ごっこで遊んでいた。 戦闘能力(ゆっくり霊夢) 同時に加入した魔理沙と比べて防御力はあるものの、敏捷性が壊滅的に低くなっている。 初期装備の吹き出しを装備することにより、通常攻撃は先制できるもののそれ以外では全て後攻覚悟になるだろう。 装備品変更はできない。ゆっくりした結果がこれだよ!!! 能力は魔法タイプに寄りがちのようで、強力な特技を結構持っている。 しかしその分、MP消費が高く長期戦には向かないと思われる。 MUGEN内での戦闘は終了後自動回復があるので問題はないのだが…… あと、なぜか無限の残機とマキシムトマトが使える。 無限の残機は便利に見えて回復が1しかないので、運が悪いと復活させた途端にまた倒される。 行動順を考えて使いたい。 ただ、耐久力が決して低くない上に必ず後手になることを利用すれば先読みアイテムを使用するにもってこいのキャラである。 だけど、そんなことよりもゆっくりしていってね!!! 加入時のパラメーター LV 25 最大HP 214 最大MP 215 初期装備 種別 名前 メイン 吹き出し※ サブ 胴 頭 アクセサリ ※第二十幕の迷路で「スィー」を入手するとそれに入れ替わる 覚える技(ゆっくり) 覚えるLV 特技 消費MP 分類 属性 効果 対象 初期 ~していってね!!! 5 攻撃 敵単体 初期 ~した結果がこれだよ 18 攻撃 敏捷性ダウン 敵単体 初期 ゆっくりゆっくゆっく 33 攻撃 聖 無防備 敵単体 初期 ~しね! 58 攻撃 くたばり 敵単体 初期 ~できないね! 50 攻撃 敵全体 関連動画 ※登場BGMの元ネタ ※MUGENにおけるゆっくり霊夢 _,,....,,_ _人人人人人人人人人人人人人人人_ -''" `''> ゆっくりしていってね!!! < ヽ  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ __ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、 _,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 'r ´ ヽ、ン、 rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/`7 ,'==─- -─==', i r-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | !イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' ,ゝ レリイi (ヒ_] ヒ_ン ).| .|、i .|| `! !/レi' (ヒ_] ヒ_ン レ'i ノ !Y!"" ,___, "" 「 !ノ i | ,' ノ !'" ,___, "' i .レ' L.',. ヽ _ン L」 ノ| .| ( ,ハ ヽ _ン 人! | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / ,.ヘ,)、 )>,、 _____, ,.イ ハ レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ しょだい ゆっくり まりさとれいむ コメント 文字数の都合かゆっくり霊夢になってたな -- 名無しさん (2008-09-23 01 36 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/787.html
虐待分と言えるようなものはないかもしれません 虐待お兄さんと愛でお兄さんが出ますが虐待したり愛でたりすることはありません というかそもそも、どんなジャンルに分類されるかもわかりません ↓では、ドウゾ 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 畑仕事を終えた帰り道、聞きなれた声が森に唱和する。 ふと目を向ければ、そこにいるのは当然、ゆっくりだ。 れいむとまりさのつがいが二組、道行く途中で出会って挨拶を交わしたようである。 なんでもない日常的な風景だ。俺は無視して歩き出した。 ここで近所の虐待お兄さんなら「ヒャッハー!」と有無を言わさず捕獲にかかるのだろうが、俺はそんなことしない。 あんな饅頭虐めて何が楽しいんだろうかと思う。うるさいだけじゃないか。 かといって、俺はゆっくりを愛でる趣味もない。ゆっくりに関わるといえば、畑を荒らしたやつを駆除するときくらいなものだ。 なのだが、ちょっと今回は事情が違った。 「「ゆっくりしていってね!!」」 「ゆっくりしてるよ! れいむとまりさはどこからきたゆっくりなの?」 「このへんじゃみなおかおだね!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 「ゆゆっ! ゆっくりしてるよ! だからどこからきたのかおしえてね!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 「ゆぅ~! だからゆっくりしてるってば!」 「いいかげんにしてね! おはなしきいてね!」 何やら言い争いになっている。 どうも、新参のゆっくりに前からいた古参のゆっくりが怒っているようだが、どうしたんだ? ゆっくりにとって、「ゆっくりしていってね!」という言葉は挨拶以上のものを持つものだと聞いている。 人間風に言えば、スローガンというかポリシーというか信念というか。 ゆっくりは、ゆっくりできないこと、を何よりも嫌う。その顕れである言葉ではないのか? それを繰り返されるのがそんなに嫌なのだろうか。 とうとう、古参まりさは顔を真っ赤にして飛び跳ね始めた。 「ゆぅぅぅぅ!! れいむたちとはゆっくりできないよ!!」 「「ゆ?」」 そこで初めて、新参ゆっくり達は首、もとい頭を傾げた。 「「ゆっくりできないの?」」 「ゆっ……!! ゆっくりできないわけないよ!! まりさはゆっくりしてるよ!!」 「れいむもゆっくりしてるよ!!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 「「ゆゆぅぅぅぅぅ~!!!!」」 何故か悔しげに地団太(?)を踏む古参ゆっくり達。 ……ワケが分からん。 あの二匹はただ「ゆっくりしていってね!!」と言っているだけなのに、何をそんなに怒っているのか。 「「ゆっくりしていってね!!」」 「うるざいよぉぉぉぉ!! れいむたちはもうどっかいってね!!」 「「ゆゆーっ!!」」 とうとう古参達が体当たりをし始めた。新参達は反撃するでもなくされるがままだ。 「「ゆっくりしていってよー!! ゆっくりー!!」」 「うるさいよ!! ゆっくりしてるよ!!」 「ゆっくりできないのはれいむたちのほうだよ!!」 攻撃が段々苛烈になっていく。 ……うーむ。 ゆっくり同士の喧嘩など、普段は珍しくもないのだが、なんだか今回は事情が違う気がする。 ちょっと興味が湧いてきたのだ。俺は事情を聞いてみることにした。 とりあえず声をかけてみよう。 「まぁちょっと待てお前ら」 「「「「ゆゆゆゆっ!!!!」」」」 びっくりした反応は全部一緒だった。 だがその後が違う。 「ゆゆっ! にんげんだよっ! にげるよれいむ!」 「ゆっくりできないよー!」 これは古参ゆっくり。 「ゆっ! おにいさんはゆっくりできるひと?」 「ゆっくりしていってね!」 これは新参ゆっくりだ。 古参は人間である俺を恐れているが、新参はそんな様子は微塵もない。よほど人里離れた場所からやってきたのだろうか。 「いや別に取って食いやしねーよ。お前達が喧嘩してたみたいだから、気になったんだ。一体全体、どうしたって言うんだい」 身を屈めて視線を低くしてやりながら、俺は訊いた。 口を開いたのは古参ゆっくりだった。 「ゆゆっ! あのこたちうるさいんだよ! ゆっくりしていってねってなんどもいうの!」 「れいむたちはゆっくりしてるのに!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 ゆっくり、という言葉に反応したのか、新参達が声を上げる。 「「だからうるさいよぉぉぉ!!」」 もう我慢できないのか激昂する古参達だが、その姿はどう見てもゆっくりしていない。 「お前ら、ゆっくりできてないじゃないか」 「ゆゆっ!? そんなことないよ」 「なんでそんなこというのぉぉぉ!?」 「だって、ほれ」 すぐさま突っかかってきた二匹を、新参ゆっくりのほうに見せてやる。 「「ゆ??」」 いきなり注目を浴びた二匹は、可愛らしく首をかしげるばかりで、どうして自分が見られているのか全然分かっていない様子だ。 知恵のついてない子供みたいな反応だが、それだけにむしろ泰然としたものまで感じさせる。 「ほら、あんなにゆっくりしてるだろ」 「「ゆううううううう……!?」」 反論が出ないあたり、この二匹も新参ゆっくりのゆっくりっぷりを感じ取ったのだろう。 「な? だからゆっくりできないのはお前らなんだって」 「ゆぅっ! ちがうよ! まりさはゆっくりできるゆっくりだよ!」 「そうだよ! あれはどんかんっていうんだよ! あんなにゆっくりしてちゃれみりゃにたべられちゃうよ!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 「「だからうるざいよぉぉぉぉぉ!!」」 できてねーよ。ゆっくりできてねーよ。 どうも、古参達は自分達こそがゆっくりできるゆっくりだと思っているのだが、しかしあの新参ゆっくりの真のゆっくりの前に、自信喪失寸前のようだ。 余裕のない態度がその表れであろう。 「まぁ、大体事情は分かった」 とりあえず俺の手に負えないってことは。 「とりあえず、俺の家にでも来るか。飯くらいは食わせてやる」 このまま放置しても良かったが、そうすると新参二匹がまた襲われてしまいそうだ。 ゆっくりなどどうでもいいことに変わりはないのだが、この二匹のことをもうちょっと知りたくなった。 あまりのゆっくりっぷりに癒されつつあったことも、まぁ認めよう。 「ゆ! ごはん! おにーさんのいえにつれてってね!」 「ゆっくりはやくね! ごはんー!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 古参二匹のふてぶてしさは正にゆっくりらしい。新参二匹も、どことなく声のトーンが上がっている。 俺は四匹を腕に抱きかかえると、家路についた。 その途中、談笑している虐待お兄さんと愛でお兄さんに遭遇する。 ……趣味が相反していそうな二人が、やたら仲が良さそうなのに驚く人もいるだろうが、別におかしなことではない。 他はどうだか知らないが、この愛でお兄さんは自分の飼っているゆっくりだけに愛情を注いでいるのだ。 それを偏愛だの差別だのという奴はまさかいないだろう。人間とて、飼い犬と野犬に注ぐ愛情には天と地ほどの差があろう。 犬とゆっくりの立場が置き換わっただけだ。だから愛でお兄さんも、実際はただのゆっくりを飼っているだけの人と言えよう。 もっとも、十数匹も飼って育てている時点で、既に普通ではないが。 「やぁ、どうも」 「これはこれは、とうとうあなたもこの道に……」 「違いますやりませんあんたと一緒にしないでください」 きめぇ丸もかくやという顔で擦り寄ってきた虐待お兄さんを遠ざける。 ちなみにこの虐待お兄さんは、何の変哲もない普通の虐待お兄さんである。 「そうですか。残念です。しかしそれならば何故ゆっくりを?」 「ええ、実はかくかくしかじか」 「まるまるうしうしということですね。なるほど」 日本語って便利だ。 「というわけで思わずこうして連れてきてしまったんですが、どうしたもんでしょうか。 このまま離してもこっちがこっちを虐めちゃいそうで、なんか後味悪いんですよね」 ふむふむとお兄さんズは頷きあったあと、「ならばこうしてみると良いでしょう」と提案してきた。 俺は二人に礼を述べると、再び家路についた。 十分も歩けば我が家だ。 「ただいまー!」 一人暮らしなので迎えてくれる人は誰もいないが、一応言う。 「「ゆっくりしていってね!!」」 今度先に反応したのは新参ゆっくりのほうだ。『おかえり』のニュアンスでも含んでいるのだろうか。 「ゆゆ! とってもきれいなおうちだよ!」 「ここをまりさたちのゆっくりぷれいすにしようね!」 当然、こちらは古参ゆっくりである。別に気にすることはない。これがゆっくりという生き物だ。 俺は足の泥を払って、四匹を空き部屋に放り込んだ。壊されるようなものも特にない。 「それじゃあゆっくり待ってろよ。今メシ作ってきてやるからな」 「ゆっくりはやくね! まりさはおなかがすいたよ!」 「おいしいものたべさせてね!」 「「ゆっくりつくっていってね!!」」 最早どちらがどちらだとわざわざ説明する必要もあるまい。 俺は台所で余り物の野菜と冷えたご飯を適当に炒めてやった。まあ、野生のゆっくりにはそこそこ美味い飯になるだろう。 大皿二つに分けて持っていってやると、そこでは案の定の光景が繰り広げられていた。 古参二匹は、そこら中を跳ね廻っている。キャッキャと実に楽しそうだ。 新参二匹はというと、縁側のほうで寄り添いあって日向ぼっこをしている。猫か老人を思い浮かべる。 「ほら、飯だぞ」 部屋の真ん中に皿を置いてやると、古参ゆっくり達は早速飛びついてきた。 「ガツガツガツガツッ!!」 「うめっ! めっちゃうっめ!」 よほど飢えているのか、凄まじい食いっぷりだ。 ものの数分ですっかり皿は空になってしまった。 「ゆぅ~ん、おなかいっぱいだよー!」 「おしかったよ! ありがとうおにいさん!」 そう感謝されては、こちらも少しは嬉しい気分になる。 「はいはい、おそまつさま。それにしてももうちょっとゆっくり味わって食えよ」 「ゆっ! だっておいしかったんだもん!」 「まぁそれならいいが……」 言いながら、もう一つの皿のほうに目を向ける。 「むーしゃ♪ むーしゃ♪ しあわせ~」 「むーしゃ♪ むーしゃ♪ しあわせ~」 新参二匹は、実にゆっくりと食事を楽しんでいる。 「どうだ。美味いか」 「ゆっくりおいしいよ! ゆっくりたべるよ!」 「そうか、まぁゆっくり味わってくれ」 「ゆっくりあじわうよ! むーしゃ♪ むーしゃ♪」 見るものが幸せになってくるような、和やかな食事風景である。 ふと見れば今食事を終えたはずの二匹まで、また涎を垂らしているではないか。 「もっとゆっくり食えば良かったのにな」 「「ゆぅぅぅぅぅ~~~~~~~……!!」」 二匹は心底悔しそうであった。 食後も、二組の違いは明確に分かれていた。 古参は、食べてすぐだというのにまた遊び始めている。元気なことだ。まぁそのくらいじゃないと野生では生きていけんのかもしれん。 新参のほうは、部屋の隅のほうで寄り添いあって眠っている。牛になるぞ。 「ほら、次は水浴びさせてやる。こっち来い」 俺は古参を呼び寄せ、新参を起こしてやると、裏の水場に連れていった。 二つの大きめな桶に水を張り、それぞれの組を入れてやる。 「ゆっゆー! ぷしゅー♪ ぷしゅー♪」 「ゆーん! つべたいよれいむー! おかえしー♪」 古参は実に楽しそうに遊んでいる。 「ゆ~……ごくらく~」 「ゆっくりできるよー」 対してこちらは、まるで湯治場のジジイである。お前らほんとにゆっくりか……いやゆっくりだな。ゆっくりしてるし。 まるで子供と老人を見ているかのようである。 水遊びのあと、俺は元の部屋に戻り、四匹を前にして座った。 「どうだ。折角だし、今日は泊まっていくか」 四匹はいっせいに色めきたった。宿の心配はやはりあったのだろう。 「ゆっくりとまっていくよ!」 「ゆっくりしていくね! おにいさんもいっしょにゆっくりしてね!」 新参達は素直に喜びを表現している。 対して古参達は、 「とまっていくよ! でもそのこたちとはへやをべつにしてね!」 「そのこたちとはゆっくりできないよ! ゆっくりおねがいだよ!」 と言った。 「「ゆゆぅ!」」 新参達は傷ついたような顔をする。それはそうだろう。こいつらはただ一緒にゆっくりしたいだけなのだ。 「おいおい、酷いこと言うなよ。同じゆっくりだろ」 「ゆ! だってゆっくりゆっくりうるさいんだもん! そんなんじゃゆっくりできないよ!」 「ゆっくりすることが、お前達ゆっくりにとって一番大事なことだろ?」 「そうだけど……でもずっとゆっくりしてても、ごはんはとれないし、れみりゃからもにげられないよ!」 「ゆっくりするにも限度があるってことか?」 「ゆ! そのとおりだよ! ゆっくりしてばかりじゃゆっくりできないんだよ!」 日本語として何かおかしい気もするが、なるほど、実にもっともだ。 明日のゆっくりのために、今日のゆっくりを敢えて捨てる。捨てなければならない。悲しいけど、これ、現実なのよね。 ゆっくりだけでなく、人間にも通じる考え方であろう。 だが。 だがしかし、だ。 「それで、お前達は本当にゆっくりしていると言えるのか?」 「「ゆっ!?」」 俺は言った。目の前の二匹が、あまりにも哀れに思えたからだ。そしてそれが、自分や他の人間と重なったからかもしれない。 「ご飯を食べられればしあわせー♪だろうし、寝床にありつけばゆっくりできるだろう。 でもそれだけで、本当にゆっくりしているって言えるのか?」 「「どういうことぉぉぉぉ!?」」 「例えばの話、もしお前達が人間に捕まって、たくさんご飯をもらえたとするだろう。ゆっくりできるか!」 「ゆ! それはうれしいことだよ! ゆっくりできるよ!」 「目の前でたくさんの仲間達が、ご飯をもらえずにゆっくりしていても?」 「「ゆぅっ!?」」 その光景を想像したのだろう、二匹の顔が蒼白に染まった。 野生というだけあって、飢えの苦しみも知っているだろうから、まざまざと想像できたに違いない。 「掴まって狭い檻に入れられて、ゆっくりできるか? 確かにれみりゃからは襲われないし、安全だろうけど」 「ゆ、ゆぅ……」 「逆に、だ」 一拍置く。 「もし食べ物が足りなくても、もし安全な寝床がなくて……となりに大切な友達がいれば、ゆっくりできるんじゃないか?」 「「ゆゆっ……!!」」 二匹はお互いの顔を見合わせた。やはり、そんな経験があるのだろう。 苦しいときも支えあい、生き延びてきた、そんな経験が。 「そう、ゆっくりできるかどうかは、食べ物や寝床のあるなしじゃない。安全かどうかでもない。 一緒にゆっくりしたい誰かがいるか、そして何より『ゆっくりできている』と心から思えているか……そうなんじゃないか!?」 「「ゆ゛ーーーーーーーーー!!!!!!」」 ガァ────z______ン!!!という書き文字を頭から浮かべて、二匹は硬直した。 「お前達の今日の姿を見ていて、俺は思ったよ。 お前達はゆっくりできていなかった。それは、自然で生き抜くために、必要な在り方だっ。だから仕方ないとは思う。 だがな、見ろ」 俺は二匹を、新参ゆっくりのほうに向けてやる。 二匹はまたも注目を浴びて戸惑っていたが、やがて言った。 「「ゆっくりしていってね!!」」 まるで太陽のような明るい笑顔で。 「心にゆとりのある生き物……なんと素晴らしいことか! いつもどんなときも、自分がゆっくりできているからこそ、あの二匹はあんなことが言えるんだ。 自分がゆっくりするだけでなく、他の人もゆっくりさせてあげたいがためにな」 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、ゆぅぅぅぅぅう!!!」 「ゆっぐりじだいよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 とうとう、二匹は泣き出してしまった。 新参達を見て、在りし日の姿を思い浮かべてしまったのだろう。 無邪気に遊べていた子供時代、何も心配することも恐れることもなかったあの懐かしき日々。 ああ、それを一体どこに置いてきてしまったのか……とか、そういうことを。 「ゆっ、ゆっくりしていってね!」 「なかないでね! いっしょにゆっくりしていってね!」 慌てたのは新参二匹だ。まるで自分が泣かせてしまったかのように思っているのだろう。 「ゆっぐりじだいよぉぉぉぉぉぉ!!!」 「ゆっぐりざぜでえええええええ!!!」 しかし古参二匹はさらに泣き叫ぶばかりだ。ああ、そろそろうるさくなってきたぞ。 「いや、やってますな」 「やぁ、こんばんわ」 そんな折、虐待お兄さんと愛でお兄さんがやってきた。 「どうなりましたか? まぁ、これを見れば大体分かりますが」 「ええ、言ったとおりでしたよ」 愛でお兄さんと言葉を交わす。 お兄さんズは俺にこう言ったのだ。『どちらがゆっくりできているか観察し、そしてそのことをちゃんと言ってやればいい』。 その結果、古参は自分達がゆっくりできていなかったことを悟り、こうして泣き叫んでいる。 こうしてやれば、もはや古参達は新参達を虐めることはできまい。自ら敗北を認めてしまったのだから。 だがよく考えてみれば、根本的解決にはなっていない気がする。 新参ゆっくり達を野に放てば、どうせ他のゆっくりに虐められるに違いないからだ。 などと考えていると、虐待お兄さんが泣き叫んでいる二匹に近づいていった。ああ、また始まった。 「やぁ君達! ゆっくりしたいのかい?」 「ゆっぐりじだいでずぅぅぅぅぅぅ!!」 「ゆっくりさせてあげようか?」 「ゆっぐりざぜでぐだざいぃぃぃぃ!!」 虐待お兄さんはにんまりと笑う。 「そうかそうか! ではお兄さんの家でゆっくりさせてあげよう! まずはこの中に入りなさい」 と、二匹を麻袋の中に招き入れた。既に中で何かが蠢いていることについては突っ込むまい。 「ちょろいもんだぜ」 と唇の端をゆがめるお兄さんはどう見ても悪人である。 「ヒャア! 我慢できねぇ! 虐待だ!」 そしてそう言って、挨拶もなしに俺の家を飛び出していった。 「あーあ」 「行ってしまいましたね」 やれやれ、と愛でお兄さんと苦笑する。あの二匹は、もう永遠にゆっくりできないことであろう。死ぬまで。 「あれ? こっちは残していったんですね」 新参ゆっくりは、まるで旋風のように去っていった虐待お兄さんに目を丸くしている。 「ああ、彼はそのゆっくりには興味ないんですよ」 「というと?」 「真にゆっくりできているゆっくりは、虐めても良い反応を返しませんからね。レスポンスがないとつまらないと、そういうことでしょう」 「ふぅむ」 虐待お兄さんにも虐待できないものがあったとは。いや、というか、単にサドいだけか。 「「ゆゆっ!! ゆっくりしていってね!!」」 こちらの視線に気づいて、二匹がいつもの声を上げた。すると愛でお兄さんが近づき、二匹を抱き上げる。 「うん、ゆっくりしていくよ」 「「ゆっくりしていってね!!」」 優しく抱かれて、二匹とも嬉しそうである。 「飼うんですか?」 「ええ。このゆっくりは珍しいですからね。うちのゆっくりの、遊び相手にさせたいと思います」 珍しいねぇ。そんなに特殊なゆっくりなんだろうか。 「そんなに珍しいものなんですか? これ。見た目は普通のゆっくりと変わらないように見えますが」 「まぁ、ゆっくりであることに変わりはないんですが、ここまでゆっくりできているゆっくりとなると、中々いませんね。 今のゆっくりは、人や動物に襲われ続けて、警戒心が強くなってますから」 「つまり、昔はこのようなゆっくりが主流だったわけですか」 「ええ。ゆっくりたちは、生き残るために、ゆっくりすることを敢えて捨てて、今のようになったのです。世知辛い話ですね」 生き残るために、ゆっくりはゆっくりすることをやめた。 それでも『ゆっくりしていってね!』と言われて思わず立ち止まってしまうのは、種として誕生したときからの本能なのだろう。 そう考えると、ゆっくり達が少しだけかわいそうに思えてきた。 ゆっくりも、人間達と同じなのだ。生きるために働き、心のゆとりを喪っていく。 俺は目の前の二匹に、何か大切なことを教えられた気がした。 次の日から、俺はゆっくりに少しだけ優しくなった。 道端で声をかけられたら、ちゃんと『ゆっくりしていってね!』と返すようにしている。 ゆっくり達もまた、現代社会の犠牲者なのだ。それを無闇に蹴り飛ばすこともないだろう。そう思った。 ゆっくりにも、できるだけゆっくりしてもらいたいと、俺はほんの少し思うのだ。 ──ま。 だからって悪事を働いていい理由にはならないので、俺の畑を荒らしたやつは例外なくブチ殺すようにしているがね。 あとがき 虐待スレも、思えば遠くへ来たもんだ。 初期作品を読んでいたら、こんな話が出来上がっていました。 純粋なのも、ふてぶてしいのも、憎たらしいのもいいじゃない。ゆっくりだもの。 あと、いい加減自分に名前をつけることにしました。 好評を博して頂いている『焼き土下座』から名前を取り、これからは土下座衛門と名乗らせていただきます。 今後ともよろしくお願いいたします。 今までに書いたもの ゆっくり実験室 ゆっくり実験室・十面鬼編 ゆっくり焼き土下座(前) ゆっくり焼き土下座(中) ゆっくり焼き土下座(後) シムゆっくりちゅーとりある シムゆっくり仕様書 このSSに感想を付ける
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「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていっでね!」 散歩中に突然の夕立に襲われた俺が近くの穴ぐらの中に身を隠すと、そこには2匹のゆっくりがいた。 1匹は金髪黒帽子が特徴的なゆっくりまりさと呼ばれるゆっくりで空気を吸い込んで頬を膨らませている。 もう1匹は黒髪赤リボンのゆっくりれいむで、現在出産の真っ只中らしく産道が開いている。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりぃ~・・・」 つがいが出産の真っ最中だと言うのにまりさは俺のほうを向いて頬を膨らませている。 一般にこういう自分を大きく見せる行動は威嚇を意味するが、まりさは「ゆっくりしていってね」と言っている。 ならば、愛するパートナーを無視してでも俺に声をかける理由はなんだろうか? 「ああ・・・そうか」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりぃ~・・・!?」 こいつらにとって誰かをゆっくりさせることは至上命題であると聞いたことがある。 つまり、雨に打たれてゆっくり出来ない俺を見過ごすことが出来ないのだ。 出産の最中にあってなお、俺に「ゆっくりしていってね」とれいむが言ったのが何よりの証拠だろう。 「だったら、ありがたくゆっくりさせてもらうよ」 「ゆっくりしていってね!?」 「ゆっくりぃ~・・・!?」 と言うわけで俺はまりさが膨れている理由を考え、その大きさが座るのに最適であることに気づく。 そして、まりさの厚意に感謝しながら、彼女の帽子を除けて頭に腰掛けた。 なかなかどうして、弾力があって悪くないすわり心地である。 「ゆっくりしていってね!?」 「ゆっく・・・りぃ~!?」 「お、まりさ!もうすぐ産まれるぞ!?」 そう言いながら少しだけ腰を浮かしてまりさの顔をれいむの方に向けさせると再び腰を下ろす。 れいむの「ゆっくりしていってね!」は恐らく「珍しい出産を見ても良いよ」と言うことだろう。 これも厚意を無駄にするわけにはいかないので頬杖を突いて、その様子を見守った。 「ゆっくりー・・・ゆっくりー・・・ゆっ!」 「ゆっくりー!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「おお、これが赤ゆっくりなのか~」 すぽんっ!と勢いよく飛び出してきた小ぶりな饅頭がこてんと地面に落ち、転がってゆく。 やがて慣性が失われたところでゆっくりと底部を地に着けて、ぷるぷると小さな体を震わせながら立ち上がる。 れいむ種の彼女はクリッとした大きな瞳を開いてまりさと俺を見つけると、満面の笑みを浮かべた。 「ゆっくりしていってね!」 「さすがゆっくりだな。産まれてすぐでも『ゆっくりしていってね』か」 生まれたてながらも主の本能に則って、しっかりとした言葉遣いで初「ゆっくりしていってね」を済ませた子れいむ。 子ゆっくりを始めてみる俺は思わず彼女をそっと摘んで手のひらの上に乗せると、まじまじと観察をし始めた。 キラキラと輝く双眸でこちらを見つめながらぽよぽよと柔らかい体を動かしつつ、何度も俺にあの言葉を投げかけてくる。 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「れいむ、ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりぃー・・・ゆっくりぃ~・・・!?」 そうして俺が子れいむと戯れている間もれいむとまりさはゆっくりしていってねを連呼していた。 もっとも、れいむの方は途中で2匹目を生む作業に入ったらしく、いささか苦痛交じりの声色だったが。 しかし、そこまで言われてはゆっくりしない訳にも行くまい。 「なあ、おちび? お前はどうゆっくりして欲しいんだ?」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりぃ~・・・!?」 俺の問いかけに首をかしげながら毎度の言葉を返した子れいむ。 こいつの大きさではまりさのように椅子には出来ないし、れいむのように出産シーンの披露というのも無理だろう。 そこまで考えて、不意にゆっくりが饅頭であることを思い出してしまった。 「お前・・・産まれたばっかなのにそこまで・・・」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりぃ~!?」「ゆっくりしていってね!」 そのゆっくりとしての氏名を全うせんとする子れいむの覚悟を前にして、俺は深く感動した。 そこまで言うのなら、その想いを無碍にするわけには行かない。 ゴクリとつばを飲み込み、すぅっと息を吸い込んでから、子れいむと目を合わせないように目を瞑ったまま彼女を口に含んだ。 「ゆっくりしていってね!ゆっくり!ゆっくりしていってね!」 「ゆゆっ!ゆっくりしていってね!?ゆっくりしていってね!?」 「ゆっくりー!ゆっくりしていってね!?」 直後、口の中から子れいむが俺にさあゆっくりしろと言わんばかりに「ゆっくりしていってね!」と声をかけてくる。 その光景を目の当たりにしたれいむもまた、我が子の晴れ姿に感涙しながら「ゆっくりしていってね!」を連呼する。 ただ、まりさはその様子伺うことが出来ない状況にあったためにれいむと比べると反応が薄く、なんとなく気の毒だ。 「まりさ、お前達の赤ちゃん・・・とても美味しかったよ」 「ゆゆっ!?ゆっくりー!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりー!あかちゃん、ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 俺がまりさの子どもがいかにゆっくりとしての責務を立派に果たしかを伝えると、俺の尻の下で歓喜のあまりにじたばたと暴れ始めた。 一方、れいむはそろそろ2匹目が産まれそうになっているらしく、一生懸命これから産まれるわが子にゆっくりのあり方を説いている。 数十秒後、新たにこの世界に生を受けた子まりさは姉のれいむと同様にゆっくりとしての使命と天命を全うした。 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「おいおい、雨がやんだから仕方ないんだ。分かってくれよ・・・」 気がつけば雨が小降りになっていて、俺が穴ぐらを出ようとすると2匹は柔らかい体を摺り寄せてきた。 どうやらまだ俺と一緒にゆっくりしたいらしい。いじらしい奴らだ。 しかし、小降りになっている間に家に帰るためには急がなければならない。 「そうだ!まりさ、この帽子を傘代わりに借りて行くぞ?」 「ゆゆっ!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「ほら、晴れてるときに返しに来るから!そしたらその時また一緒にゆっくりしよう、な?」 それでもなおも食い下がる2匹を少し乱暴に引っぺがし、俺は家路を急いだ。 それから数日後のある晴れた日、俺が帽子を返しに行くとまたしても熱烈な歓迎を受けた。 どうやら新たに子どもを産んだらしく、5匹ほどの以前のものよりも小さな子ゆっくりの姿があった。 彼女達もまたゆっくりとしての使命に殉じることを至福とするとてもゆっくりした連中ばかり。 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってねー!ゆっくりしていってねー!」 彼女達の願いを聞き届けて5匹とも食べ終えて家に帰ろうとする俺をまたもや引きとめようとする2匹。 今回はれいむのリボンを再開の約束の証として貰い受け、ゆっくりとした気分で家に帰った。 ---あとがき--- いまどき珍しい「ゆっくりしていってね!」しか言えないゆっくり。 このタイプは人間にとってはもっとも都合の良い存在かもしれませんね。 byゆっくりボールマン このSSに感想をつける
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※最初の方は某Wikiからの使い回しです。ifルートとしてご了承ください。 今日のおやつはつぶあん饅頭だ。もっとも、私はまりさが食べるのを見てるだけなのだが。 「はむはむ……」 「もくもく……」 「しあわせー!」 (……) 「おねえさんおいしいよー!」 「そう、よかったわね」 私は食べるゆっくりを見ながら積年の――実際はつい最近考え始めたことなのだが――疑問を考えていた。 ゆっくりはおいしいのだろうか。 「食べないで味を語るのは知性の敗北……」 「ゆっ?」 「あ、食べ終わったのね」 「ごちそうさま!」 「おいしかった?」 「うん!」 「私のこと好き?」 「うん!」 「お願い聞いてくれる?」 「うん!」 「まりさを食べてもいいかしら」 「…………」 「だめ?」 「……いいよ!」 「あら」 意外な反応だ。 「でもちょっとだけだよ! 全部食べちゃうとゆっくりできないからね!」 「痛くないの?」 「痛くないよ! ちょっと食べるだけならすぐ直るよ!」 なんと。……というか食べられたことがあるのだろうか? 「じゃあ、ちょっとだけ貰うわね」 そう言ってまりさの頬に手を添える。肌に手が触れたとき、僅かにまりさは震えた。 「怖いの?」 「ちょっとびっくりしただけだよ! 痛くないし平気だよ! おいしいよ!」 「そう……」 もう片方の手を添えて、力を入れてみたが……千切れない。 「直接齧った方がよさそうね」 「ゆっ」 抱き上げたときにまりさは小さく声をあげた。頬にキスするように目を瞑り顔を近づける。品よく小さく口を開けて……噛んだ。 「……」 あったかい。餅肌……もとい、餅そのものの食感の直後に、表皮と変わらぬ温度の餡子が口の中を泳ぐ。……美味しい。 数回咀嚼をした後、目を見開いて食べ跡を見た。鈍く餡子が出血のように滲み出ている。怪我の跡を直すときのように優しく舐めた。 しばらくして傷は自然にふさがった。再生力が高いのは本当だった。 「おいしかった? ゆっくりできた?」 「とってもおいしかったわよ。毎日食べたいくらい」 「……よかった! いつでもゆっくり食べてね!!!」 まりさもとても喜んでいた。饅頭らしく、食べられることが嬉しいのだろう。 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!!!」 神社の境内で跳ねまわる二体のゆっくりたち。部屋の中まで声が外の声が聞こえてくる。微笑ましい光景だ。 「いつのまに仲良くなったのかしら」 「まったくね。今日になって突然『きょうはれいむのところでゆっくりする約束してるよ!』だもん。いつの間に、って話よ」 当の私は部屋で霊夢とお茶を楽しんでいた。……今日は魔理沙はいない。魔理沙は…… 「どうしたの、急に浮かない顔しちゃって」 「あ、いやいや」 表情に出ていたらしい。……悪い癖だと思う。 「ふーん……」 「と、ところで、ゆっくりのことだけど」 「?」 「痛みを感じないっての知ってた?」 「……え?」 あからさまに霊夢は怪訝な顔をした。どうやら知らないようだ。 「千切れたり餡子が漏れたりしてもちょっとなら大丈夫なのよ」 「そんなはずはないわ。だって、家のゆっくりが肉まん……いや、ゆっくりレミリアに悪戯されたときすごく痛がって泣いてたもん」 「え、そんな。じゃあまりさが特別なのかな……」 霊夢がこちらに身を乗り出してきた。 「ねえ、アリス。あの子、貴女に喜んでもらうために、痛みを堪えてたんじゃないかしら」 「!」 「あの子はゆっくりの中ではおとなしい方よ。我慢もできる。……それに、貴女のことがとても好きみたいだし」 「ま、まりさ……」 私は……私は…………。 「れいむ、ゆっくりしたよ!!!」 「「!」」 私と霊夢がほぼ同時に振り向くと、そこにはれいむが右に、まりさが左に並んでいた。基本の配置だ。 「ああ、もうそんな時間ね。じゃあ、悪いけどアリス、そろそろ……」 「あ、うん。帰りましょ、まりさ」 「はーい!」 なんだかばつが悪くなってしまい、まりさを抱えて早々と博麗神社を後にした。 「すっかり遅くなっちゃったわね」 「ゆっくりした結果がこれだよ!」 「ふふ」 人気のない道で、ただ虫だけが声を立てていた。 「……ねえ、まりさ」 「ゆっ?」 「食べられて、痛かったでしょう」 「! …………」 まりさは俯いて震えていた。それからしばらくして、抱き上げた腕に水が伝うのを感じた。 「ごめんね。もうあんなことしないからね……」 「ゅっ……」 まりさを強く抱きしめたとき、私の頬にも同じものが伝っていた。 (つ∀;)イイハナシダー スゴクイイハナシダーーー -- 名無しさん (2008-12-09 01 55 34) このシリーズに出てくるアリスってゆっくりまりさのことをただの魔理沙の代用品としか見てないためか絆を全然感じない。アリスが魔理沙のことを嫌いになったらまりさも平気で捨てそうだ。 -- 名無しさん (2010-04-21 12 44 59) いい話だ。互いに想い合う。すばらしいね。 -- 名無しさん (2010-11-27 14 32 41) スーゴークーイイハナシダナー -- ちぇん飼いたい (2012-02-27 20 19 22) チョ―――――――いい話ダワ -- 名無しさん (2012-04-23 22 05 30) あれ、目からヨーグルトが・・・ -- 名無しさん (2012-07-31 17 59 44) だばーーーーだばばーーーー -- 魔法使いさん (2012-08-09 17 57 07) あれ、目からヨーグルッチが・・・ -- 名無しさん (2012-12-12 17 22 57) 饅頭食えなくなっちゃう -- 名無しさん (2014-09-22 09 37 26) 名前 コメント
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虐待分と言えるようなものはないかもしれません 虐待お兄さんと愛でお兄さんが出ますが虐待したり愛でたりすることはありません というかそもそも、どんなジャンルに分類されるかもわかりません ↓では、ドウゾ 「「「「ゆっくりしていってね!!!」」」」 畑仕事を終えた帰り道、聞きなれた声が森に唱和する。 ふと目を向ければ、そこにいるのは当然、ゆっくりだ。 れいむとまりさのつがいが二組、道行く途中で出会って挨拶を交わしたようである。 なんでもない日常的な風景だ。俺は無視して歩き出した。 ここで近所の虐待お兄さんなら「ヒャッハー!」と有無を言わさず捕獲にかかるのだろうが、俺はそんなことしない。 あんな饅頭虐めて何が楽しいんだろうかと思う。うるさいだけじゃないか。 かといって、俺はゆっくりを愛でる趣味もない。ゆっくりに関わるといえば、畑を荒らしたやつを駆除するときくらいなものだ。 なのだが、ちょっと今回は事情が違った。 「「ゆっくりしていってね!!」」 「ゆっくりしてるよ! れいむとまりさはどこからきたゆっくりなの?」 「このへんじゃみなおかおだね!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 「ゆゆっ! ゆっくりしてるよ! だからどこからきたのかおしえてね!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 「ゆぅ~! だからゆっくりしてるってば!」 「いいかげんにしてね! おはなしきいてね!」 何やら言い争いになっている。 どうも、新参のゆっくりに前からいた古参のゆっくりが怒っているようだが、どうしたんだ? ゆっくりにとって、「ゆっくりしていってね!」という言葉は挨拶以上のものを持つものだと聞いている。 人間風に言えば、スローガンというかポリシーというか信念というか。 ゆっくりは、ゆっくりできないこと、を何よりも嫌う。その顕れである言葉ではないのか? それを繰り返されるのがそんなに嫌なのだろうか。 とうとう、古参まりさは顔を真っ赤にして飛び跳ね始めた。 「ゆぅぅぅぅ!! れいむたちとはゆっくりできないよ!!」 「「ゆ?」」 そこで初めて、新参ゆっくり達は首、もとい頭を傾げた。 「「ゆっくりできないの?」」 「ゆっ……!! ゆっくりできないわけないよ!! まりさはゆっくりしてるよ!!」 「れいむもゆっくりしてるよ!!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 「「ゆゆぅぅぅぅぅ~!!!!」」 何故か悔しげに地団太(?)を踏む古参ゆっくり達。 ……ワケが分からん。 あの二匹はただ「ゆっくりしていってね!!」と言っているだけなのに、何をそんなに怒っているのか。 「「ゆっくりしていってね!!」」 「うるざいよぉぉぉぉ!! れいむたちはもうどっかいってね!!」 「「ゆゆーっ!!」」 とうとう古参達が体当たりをし始めた。新参達は反撃するでもなくされるがままだ。 「「ゆっくりしていってよー!! ゆっくりー!!」」 「うるさいよ!! ゆっくりしてるよ!!」 「ゆっくりできないのはれいむたちのほうだよ!!」 攻撃が段々苛烈になっていく。 ……うーむ。 ゆっくり同士の喧嘩など、普段は珍しくもないのだが、なんだか今回は事情が違う気がする。 ちょっと興味が湧いてきたのだ。俺は事情を聞いてみることにした。 とりあえず声をかけてみよう。 「まぁちょっと待てお前ら」 「「「「ゆゆゆゆっ!!!!」」」」 びっくりした反応は全部一緒だった。 だがその後が違う。 「ゆゆっ! にんげんだよっ! にげるよれいむ!」 「ゆっくりできないよー!」 これは古参ゆっくり。 「ゆっ! おにいさんはゆっくりできるひと?」 「ゆっくりしていってね!」 これは新参ゆっくりだ。 古参は人間である俺を恐れているが、新参はそんな様子は微塵もない。よほど人里離れた場所からやってきたのだろうか。 「いや別に取って食いやしねーよ。お前達が喧嘩してたみたいだから、気になったんだ。一体全体、どうしたって言うんだい」 身を屈めて視線を低くしてやりながら、俺は訊いた。 口を開いたのは古参ゆっくりだった。 「ゆゆっ! あのこたちうるさいんだよ! ゆっくりしていってねってなんどもいうの!」 「れいむたちはゆっくりしてるのに!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 ゆっくり、という言葉に反応したのか、新参達が声を上げる。 「「だからうるさいよぉぉぉ!!」」 もう我慢できないのか激昂する古参達だが、その姿はどう見てもゆっくりしていない。 「お前ら、ゆっくりできてないじゃないか」 「ゆゆっ!? そんなことないよ」 「なんでそんなこというのぉぉぉ!?」 「だって、ほれ」 すぐさま突っかかってきた二匹を、新参ゆっくりのほうに見せてやる。 「「ゆ??」」 いきなり注目を浴びた二匹は、可愛らしく首をかしげるばかりで、どうして自分が見られているのか全然分かっていない様子だ。 知恵のついてない子供みたいな反応だが、それだけにむしろ泰然としたものまで感じさせる。 「ほら、あんなにゆっくりしてるだろ」 「「ゆううううううう……!?」」 反論が出ないあたり、この二匹も新参ゆっくりのゆっくりっぷりを感じ取ったのだろう。 「な? だからゆっくりできないのはお前らなんだって」 「ゆぅっ! ちがうよ! まりさはゆっくりできるゆっくりだよ!」 「そうだよ! あれはどんかんっていうんだよ! あんなにゆっくりしてちゃれみりゃにたべられちゃうよ!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 「「だからうるざいよぉぉぉぉぉ!!」」 できてねーよ。ゆっくりできてねーよ。 どうも、古参達は自分達こそがゆっくりできるゆっくりだと思っているのだが、しかしあの新参ゆっくりの真のゆっくりの前に、自信喪失寸前のようだ。 余裕のない態度がその表れであろう。 「まぁ、大体事情は分かった」 とりあえず俺の手に負えないってことは。 「とりあえず、俺の家にでも来るか。飯くらいは食わせてやる」 このまま放置しても良かったが、そうすると新参二匹がまた襲われてしまいそうだ。 ゆっくりなどどうでもいいことに変わりはないのだが、この二匹のことをもうちょっと知りたくなった。 あまりのゆっくりっぷりに癒されつつあったことも、まぁ認めよう。 「ゆ! ごはん! おにーさんのいえにつれてってね!」 「ゆっくりはやくね! ごはんー!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 古参二匹のふてぶてしさは正にゆっくりらしい。新参二匹も、どことなく声のトーンが上がっている。 俺は四匹を腕に抱きかかえると、家路についた。 その途中、談笑している虐待お兄さんと愛でお兄さんに遭遇する。 ……趣味が相反していそうな二人が、やたら仲が良さそうなのに驚く人もいるだろうが、別におかしなことではない。 他はどうだか知らないが、この愛でお兄さんは自分の飼っているゆっくりだけに愛情を注いでいるのだ。 それを偏愛だの差別だのという奴はまさかいないだろう。人間とて、飼い犬と野犬に注ぐ愛情には天と地ほどの差があろう。 犬とゆっくりの立場が置き換わっただけだ。だから愛でお兄さんも、実際はただのゆっくりを飼っているだけの人と言えよう。 もっとも、十数匹も飼って育てている時点で、既に普通ではないが。 「やぁ、どうも」 「これはこれは、とうとうあなたもこの道に……」 「違いますやりませんあんたと一緒にしないでください」 きめぇ丸もかくやという顔で擦り寄ってきた虐待お兄さんを遠ざける。 ちなみにこの虐待お兄さんは、何の変哲もない普通の虐待お兄さんである。 「そうですか。残念です。しかしそれならば何故ゆっくりを?」 「ええ、実はかくかくしかじか」 「まるまるうしうしということですね。なるほど」 日本語って便利だ。 「というわけで思わずこうして連れてきてしまったんですが、どうしたもんでしょうか。 このまま離してもこっちがこっちを虐めちゃいそうで、なんか後味悪いんですよね」 ふむふむとお兄さんズは頷きあったあと、「ならばこうしてみると良いでしょう」と提案してきた。 俺は二人に礼を述べると、再び家路についた。 十分も歩けば我が家だ。 「ただいまー!」 一人暮らしなので迎えてくれる人は誰もいないが、一応言う。 「「ゆっくりしていってね!!」」 今度先に反応したのは新参ゆっくりのほうだ。『おかえり』のニュアンスでも含んでいるのだろうか。 「ゆゆ! とってもきれいなおうちだよ!」 「ここをまりさたちのゆっくりぷれいすにしようね!」 当然、こちらは古参ゆっくりである。別に気にすることはない。これがゆっくりという生き物だ。 俺は足の泥を払って、四匹を空き部屋に放り込んだ。壊されるようなものも特にない。 「それじゃあゆっくり待ってろよ。今メシ作ってきてやるからな」 「ゆっくりはやくね! まりさはおなかがすいたよ!」 「おいしいものたべさせてね!」 「「ゆっくりつくっていってね!!」」 最早どちらがどちらだとわざわざ説明する必要もあるまい。 俺は台所で余り物の野菜と冷えたご飯を適当に炒めてやった。まあ、野生のゆっくりにはそこそこ美味い飯になるだろう。 大皿二つに分けて持っていってやると、そこでは案の定の光景が繰り広げられていた。 古参二匹は、そこら中を跳ね廻っている。キャッキャと実に楽しそうだ。 新参二匹はというと、縁側のほうで寄り添いあって日向ぼっこをしている。猫か老人を思い浮かべる。 「ほら、飯だぞ」 部屋の真ん中に皿を置いてやると、古参ゆっくり達は早速飛びついてきた。 「ガツガツガツガツッ!!」 「うめっ! めっちゃうっめ!」 よほど飢えているのか、凄まじい食いっぷりだ。 ものの数分ですっかり皿は空になってしまった。 「ゆぅ~ん、おなかいっぱいだよー!」 「おしかったよ! ありがとうおにいさん!」 そう感謝されては、こちらも少しは嬉しい気分になる。 「はいはい、おそまつさま。それにしてももうちょっとゆっくり味わって食えよ」 「ゆっ! だっておいしかったんだもん!」 「まぁそれならいいが……」 言いながら、もう一つの皿のほうに目を向ける。 「むーしゃ♪ むーしゃ♪ しあわせ~」 「むーしゃ♪ むーしゃ♪ しあわせ~」 新参二匹は、実にゆっくりと食事を楽しんでいる。 「どうだ。美味いか」 「ゆっくりおいしいよ! ゆっくりたべるよ!」 「そうか、まぁゆっくり味わってくれ」 「ゆっくりあじわうよ! むーしゃ♪ むーしゃ♪」 見るものが幸せになってくるような、和やかな食事風景である。 ふと見れば今食事を終えたはずの二匹まで、また涎を垂らしているではないか。 「もっとゆっくり食えば良かったのにな」 「「ゆぅぅぅぅぅ~~~~~~~……!!」」 二匹は心底悔しそうであった。 食後も、二組の違いは明確に分かれていた。 古参は、食べてすぐだというのにまた遊び始めている。元気なことだ。まぁそのくらいじゃないと野生では生きていけんのかもしれん。 新参のほうは、部屋の隅のほうで寄り添いあって眠っている。牛になるぞ。 「ほら、次は水浴びさせてやる。こっち来い」 俺は古参を呼び寄せ、新参を起こしてやると、裏の水場に連れていった。 二つの大きめな桶に水を張り、それぞれの組を入れてやる。 「ゆっゆー! ぷしゅー♪ ぷしゅー♪」 「ゆーん! つべたいよれいむー! おかえしー♪」 古参は実に楽しそうに遊んでいる。 「ゆ~……ごくらく~」 「ゆっくりできるよー」 対してこちらは、まるで湯治場のジジイである。お前らほんとにゆっくりか……いやゆっくりだな。ゆっくりしてるし。 まるで子供と老人を見ているかのようである。 水遊びのあと、俺は元の部屋に戻り、四匹を前にして座った。 「どうだ。折角だし、今日は泊まっていくか」 四匹はいっせいに色めきたった。宿の心配はやはりあったのだろう。 「ゆっくりとまっていくよ!」 「ゆっくりしていくね! おにいさんもいっしょにゆっくりしてね!」 新参達は素直に喜びを表現している。 対して古参達は、 「とまっていくよ! でもそのこたちとはへやをべつにしてね!」 「そのこたちとはゆっくりできないよ! ゆっくりおねがいだよ!」 と言った。 「「ゆゆぅ!」」 新参達は傷ついたような顔をする。それはそうだろう。こいつらはただ一緒にゆっくりしたいだけなのだ。 「おいおい、酷いこと言うなよ。同じゆっくりだろ」 「ゆ! だってゆっくりゆっくりうるさいんだもん! そんなんじゃゆっくりできないよ!」 「ゆっくりすることが、お前達ゆっくりにとって一番大事なことだろ?」 「そうだけど……でもずっとゆっくりしてても、ごはんはとれないし、れみりゃからもにげられないよ!」 「ゆっくりするにも限度があるってことか?」 「ゆ! そのとおりだよ! ゆっくりしてばかりじゃゆっくりできないんだよ!」 日本語として何かおかしい気もするが、なるほど、実にもっともだ。 明日のゆっくりのために、今日のゆっくりを敢えて捨てる。捨てなければならない。悲しいけど、これ、現実なのよね。 ゆっくりだけでなく、人間にも通じる考え方であろう。 だが。 だがしかし、だ。 「それで、お前達は本当にゆっくりしていると言えるのか?」 「「ゆっ!?」」 俺は言った。目の前の二匹が、あまりにも哀れに思えたからだ。そしてそれが、自分や他の人間と重なったからかもしれない。 「ご飯を食べられればしあわせー♪だろうし、寝床にありつけばゆっくりできるだろう。 でもそれだけで、本当にゆっくりしているって言えるのか?」 「「どういうことぉぉぉぉ!?」」 「例えばの話、もしお前達が人間に捕まって、たくさんご飯をもらえたとするだろう。ゆっくりできるか!」 「ゆ! それはうれしいことだよ! ゆっくりできるよ!」 「目の前でたくさんの仲間達が、ご飯をもらえずにゆっくりしていても?」 「「ゆぅっ!?」」 その光景を想像したのだろう、二匹の顔が蒼白に染まった。 野生というだけあって、飢えの苦しみも知っているだろうから、まざまざと想像できたに違いない。 「掴まって狭い檻に入れられて、ゆっくりできるか? 確かにれみりゃからは襲われないし、安全だろうけど」 「ゆ、ゆぅ……」 「逆に、だ」 一拍置く。 「もし食べ物が足りなくても、もし安全な寝床がなくて……となりに大切な友達がいれば、ゆっくりできるんじゃないか?」 「「ゆゆっ……!!」」 二匹はお互いの顔を見合わせた。やはり、そんな経験があるのだろう。 苦しいときも支えあい、生き延びてきた、そんな経験が。 「そう、ゆっくりできるかどうかは、食べ物や寝床のあるなしじゃない。安全かどうかでもない。 一緒にゆっくりしたい誰かがいるか、そして何より『ゆっくりできている』と心から思えているか……そうなんじゃないか!?」 「「ゆ゛ーーーーーーーーー!!!!!!」」 ガァ────z______ン!!!という書き文字を頭から浮かべて、二匹は硬直した。 「お前達の今日の姿を見ていて、俺は思ったよ。 お前達はゆっくりできていなかった。それは、自然で生き抜くために、必要な在り方だっ。だから仕方ないとは思う。 だがな、見ろ」 俺は二匹を、新参ゆっくりのほうに向けてやる。 二匹はまたも注目を浴びて戸惑っていたが、やがて言った。 「「ゆっくりしていってね!!」」 まるで太陽のような明るい笑顔で。 「心にゆとりのある生き物……なんと素晴らしいことか! いつもどんなときも、自分がゆっくりできているからこそ、あの二匹はあんなことが言えるんだ。 自分がゆっくりするだけでなく、他の人もゆっくりさせてあげたいがためにな」 「ゆ、ゆ、ゆ、ゆ、ゆぅぅぅぅぅう!!!」 「ゆっぐりじだいよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」 とうとう、二匹は泣き出してしまった。 新参達を見て、在りし日の姿を思い浮かべてしまったのだろう。 無邪気に遊べていた子供時代、何も心配することも恐れることもなかったあの懐かしき日々。 ああ、それを一体どこに置いてきてしまったのか……とか、そういうことを。 「ゆっ、ゆっくりしていってね!」 「なかないでね! いっしょにゆっくりしていってね!」 慌てたのは新参二匹だ。まるで自分が泣かせてしまったかのように思っているのだろう。 「ゆっぐりじだいよぉぉぉぉぉぉ!!!」 「ゆっぐりざぜでえええええええ!!!」 しかし古参二匹はさらに泣き叫ぶばかりだ。ああ、そろそろうるさくなってきたぞ。 「いや、やってますな」 「やぁ、こんばんわ」 そんな折、虐待お兄さんと愛でお兄さんがやってきた。 「どうなりましたか? まぁ、これを見れば大体分かりますが」 「ええ、言ったとおりでしたよ」 愛でお兄さんと言葉を交わす。 お兄さんズは俺にこう言ったのだ。『どちらがゆっくりできているか観察し、そしてそのことをちゃんと言ってやればいい』。 その結果、古参は自分達がゆっくりできていなかったことを悟り、こうして泣き叫んでいる。 こうしてやれば、もはや古参達は新参達を虐めることはできまい。自ら敗北を認めてしまったのだから。 だがよく考えてみれば、根本的解決にはなっていない気がする。 新参ゆっくり達を野に放てば、どうせ他のゆっくりに虐められるに違いないからだ。 などと考えていると、虐待お兄さんが泣き叫んでいる二匹に近づいていった。ああ、また始まった。 「やぁ君達! ゆっくりしたいのかい?」 「ゆっぐりじだいでずぅぅぅぅぅぅ!!」 「ゆっくりさせてあげようか?」 「ゆっぐりざぜでぐだざいぃぃぃぃ!!」 虐待お兄さんはにんまりと笑う。 「そうかそうか! ではお兄さんの家でゆっくりさせてあげよう! まずはこの中に入りなさい」 と、二匹を麻袋の中に招き入れた。既に中で何かが蠢いていることについては突っ込むまい。 「ちょろいもんだぜ」 と唇の端をゆがめるお兄さんはどう見ても悪人である。 「ヒャア! 我慢できねぇ! 虐待だ!」 そしてそう言って、挨拶もなしに俺の家を飛び出していった。 「あーあ」 「行ってしまいましたね」 やれやれ、と愛でお兄さんと苦笑する。あの二匹は、もう永遠にゆっくりできないことであろう。死ぬまで。 「あれ? こっちは残していったんですね」 新参ゆっくりは、まるで旋風のように去っていった虐待お兄さんに目を丸くしている。 「ああ、彼はそのゆっくりには興味ないんですよ」 「というと?」 「真にゆっくりできているゆっくりは、虐めても良い反応を返しませんからね。レスポンスがないとつまらないと、そういうことでしょう」 「ふぅむ」 虐待お兄さんにも虐待できないものがあったとは。いや、というか、単にサドいだけか。 「「ゆゆっ!! ゆっくりしていってね!!」」 こちらの視線に気づいて、二匹がいつもの声を上げた。すると愛でお兄さんが近づき、二匹を抱き上げる。 「うん、ゆっくりしていくよ」 「「ゆっくりしていってね!!」」 優しく抱かれて、二匹とも嬉しそうである。 「飼うんですか?」 「ええ。このゆっくりは珍しいですからね。うちのゆっくりの、遊び相手にさせたいと思います」 珍しいねぇ。そんなに特殊なゆっくりなんだろうか。 「そんなに珍しいものなんですか? これ。見た目は普通のゆっくりと変わらないように見えますが」 「まぁ、ゆっくりであることに変わりはないんですが、ここまでゆっくりできているゆっくりとなると、中々いませんね。 今のゆっくりは、人や動物に襲われ続けて、警戒心が強くなってますから」 「つまり、昔はこのようなゆっくりが主流だったわけですか」 「ええ。ゆっくりたちは、生き残るために、ゆっくりすることを敢えて捨てて、今のようになったのです。世知辛い話ですね」 生き残るために、ゆっくりはゆっくりすることをやめた。 それでも『ゆっくりしていってね!』と言われて思わず立ち止まってしまうのは、種として誕生したときからの本能なのだろう。 そう考えると、ゆっくり達が少しだけかわいそうに思えてきた。 ゆっくりも、人間達と同じなのだ。生きるために働き、心のゆとりを喪っていく。 俺は目の前の二匹に、何か大切なことを教えられた気がした。 次の日から、俺はゆっくりに少しだけ優しくなった。 道端で声をかけられたら、ちゃんと『ゆっくりしていってね!』と返すようにしている。 ゆっくり達もまた、現代社会の犠牲者なのだ。それを無闇に蹴り飛ばすこともないだろう。そう思った。 ゆっくりにも、できるだけゆっくりしてもらいたいと、俺はほんの少し思うのだ。 ──ま。 だからって悪事を働いていい理由にはならないので、俺の畑を荒らしたやつは例外なくブチ殺すようにしているがね。 あとがき 虐待スレも、思えば遠くへ来たもんだ。 初期作品を読んでいたら、こんな話が出来上がっていました。 純粋なのも、ふてぶてしいのも、憎たらしいのもいいじゃない。ゆっくりだもの。 あと、いい加減自分に名前をつけることにしました。 好評を博して頂いている『焼き土下座』から名前を取り、これからは土下座衛門と名乗らせていただきます。 今後ともよろしくお願いいたします。 今までに書いたもの ゆっくり実験室 ゆっくり実験室・十面鬼編 ゆっくり焼き土下座(前) ゆっくり焼き土下座(中) ゆっくり焼き土下座(後) シムゆっくりちゅーとりある シムゆっくり仕様書 このSSに感想を付ける
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2008年に入ってから突如随所で見られるようになったアスキーアート(以下AA)。 原型は東方Projectシリーズの主人公・魔理沙と霊夢のもの。 バリエーションも彼女達が登場する東方シリーズ関係のキャラクターによるものが多い。 基本は生首のような感じで、「ゆっくりしていってね!!!」とゆっくりしていくことを勧めてくる。 どうやら饅頭の一種らしい。「!」の数は3つが原則のようである。 ウザさと可愛さが絶妙にマッチしたデフォルメ加減が何ともいえない。 「可愛く見えたら末期」と言われているが、感じ方は人それぞれなので それほど気にしなくてもいい気がする。 『08年初頭、peercastの配信者の一人のアレミ(⇒参考サイト) のリスナーがこのAAを「したらば」の実況スレに投下し、 そのあまりのシュールさがpeercastの東方配信者間で流行り、 その後peercast全体から2chニュース速報板、そして2ch全体に波及した』 …といわれていたが、それをアレミ本人が否定しており、 実況スレの常連も把握しておらず、結局のところ詳細は謎に包まれている(*1)。 今や随所でこれを改造したAAやイラストを見かける事ができ(*2)、 東方二次創作においてもすっかり定着し既に霊夢や魔理沙とは別のキャラクターとして扱われている。 (ハルヒシリーズにおける鶴屋さんとちゅるやさんのような関係だろうか) 波及先各所でも微妙に扱いが異なっており、特に2chガイドライン板やふたば☆ちゃんねる等では、 既にそれぞれ独立した世界を形成していると言っても過言ではない。 しかし「ゆっくり~」や東方に関係ないスレにも張られることがある(*3)ため、 一部の東方ファンからはあまり快く思われていないようだ。 ガイドラインスレにニコニコ動画のURLを貼ると怒られるので注意。(ごく稀に例外あり) MADなどで使われているグラフィックは2ch全AAイラスト化計画のものが元になっている。 フリー格闘ゲーム「M.U.G.E.N」でもキャラデータが開発されており、 顔だけの姿でシュールな戦いを繰り広げている。(製作者のサイト) このデータに使われているボイスは「SofTalk」というフリーウェアを使用して作られており、 現在ではこの「SofTalk」で作られたボイスがゆっくりの声として定着しつつある。 SofTalkはこちらからダウンロード可能。 2009年1月現在のニコニコ動画の時報では、このSofTalkによる音声が使われている。 現実にもTシャツやぬいぐるみなどが発売されている。 また、海外でも日本と勝るとも劣らないブームとなっており、(ちなみに英語では「take it easy!」というらしい) ゆっくりの漫画やイラストが翻訳されて大量に出回っている。 →海外のゆっくりウィキ ちょうど流行の兆しを見せていた時期に当Wikiが設立されたため、 ニコニコRPG本編に登場していないにもかかわらずこのAAが当Wiki創生期のトップページに登場した。 以後しばらくの間、RPG登場キャラを中心に様々なAAがゆっくり仕様にアレンジされ、 お絵かきBBSが人気になるまで当Wikiのトップページに君臨し続けた。 AAの代わりにお絵かきBBSのイラストが使われるようになっても、 たまにゆっくり仕様のキャラのイラストがトップを飾ることがある。 そして35話にてラスボス第二形態「テラカオス」の一部としてゆっくり仕様の霊夢が登場。 同名の技の使用後2回行動となる他、三将を倒せなかった場合は行動回数が一回プラスされ、 三将全員を倒していない場合はなんと5回行動という鬼畜じみた強さになる。 ラスボスの強さの象徴として、ある意味最悪の形での登場を果たしたと言えよう。 _,,....,,_ _人人人人人人人人人人人人人人人_ -''" `''> ゆっくりしていってね!!! < ヽ  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ | ;ノ´ ̄\ \_,. -‐ァ __ _____ ______ | ノ ヽ、ヽr-r'"´ (.__ ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、 _,.!イ_ _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7 'r ´ ヽ、ン、 rー''7コ-‐'"´ ; ', `ヽ/`7 ,'==─- -─==', i r-'ァ'"´/ /! ハ ハ ! iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i | !イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ ,' ,ゝ レリイi (ヒ_] ヒ_ン ).| .|、i .|| `! !/レi' (ヒ_] ヒ_ン レ'i ノ !Y!"" ,___, "" 「 !ノ i | ,' ノ !'" ,___, "' i .レ' L.',. ヽ _ン L」 ノ| .| ( ,ハ ヽ _ン 人! | ||ヽ、 ,イ| ||イ| / ,.ヘ,)、 )>,、 _____, ,.イ ハ レ ル` ー--─ ´ルレ レ´ 参照URL ゆっくりしていってね!!!のガイドライン まとめ(仮) ゆっくりしていってね まとめwiki 関連項目 お絵かきBBS/ゆっくりシリーズ 関連動画 タグ検索:ゆっくりしていってね!!! 「ゆっくり」が含まれるタグ一覧 ゆっくりWikiの動画まとめページ _人人人人人人人人人人人人人人人_ > だから!こいつらは偽もn・・・・・!<  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ ,. '´ / / | ', \ ri´`\ / / _,,,...、_ !. ', \ /7´ `' 、 / / i_{ |. ', 「! `ヽ.__,,...,,__/ ; !」 '. \./7 _;; ヽ-─`< !_', _,.,,_ .rく >'"´ `' 、!」 く `ヽ.'ヽ`ヽ; / / ; '; ヾ/ ` 、7´`ヽ;Y / / ;' ;' ! i '; ', ト'、 ヽ、 / i ;' ;' ,ゝ、/ /| ;ハ /! ;ハ i i __`>ri-‐''ア、 ;' ! i ; '_;/i i'`ソ、レ' レ_」, // ; !ー-'r‐'"`ヽ-r-、 `' 、 i ' ; ァレ'| | ゝ. 'ー' !ソ`i7 /レ'/ ̄7ー-r'´7ヽ、 ー、 >;ハ ';ハ、_,!ニ」 ''" ___ ' ` ,,i`iヾ, ハ レ;ゝ!、/! /」`ヽソ´ i /V | '; ;'´ ヽi ,ハ! 〉 )ノ i !,j レ'r!ハ !〉 ! ;' ゝ | ! 、 ` ー' ,.イ|ー|; イ/イ ';. ''" ___ `'〉V '; / ,!イ! i、 `''r-ァi´ ;' | !´ ! '; /´ ヽi,ム!ヽ;! r<ヽ ! | `ヽ.」7`ヽ;/ .| | '; ,ハ !、 '、__,.イ) i /`ヽ. `Y'; | ;'ヽ /ム /i7、! | ノインVヽ/`7´) ソヘノ'´ ヽ '; ! レ' Y/ V ! | ;'´`ヽ; ';___!_!ヽ(ン( 、!イi /;' __」 ! レ'ヽ. '; o } く{ヽ. _人人人人人人人人人人人人人人人_ > ゆっくりしていってね!!! <  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ ,. '´ / / | ', \ ri´`\ / / _,,,...、_ !. ', \ /7´ `' 、 / / i_{ |. ', 「! `ヽ.__,,...,,__/ ; !」 '. \./7 _;; ヽ-─`< !_', _,.,,_ .rく >'"´ `' 、!」 く `ヽ.'ヽ`ヽ; / / ; '; ヾ/ ` 、7´`ヽ;Y / / ;' ;' ! i '; ', ト'、 ヽ、 / i ;' ;' , / /| ;ハ /! ;ハ i i __`>ri-‐''ア、 ;' ! i ; '_;/i ゝ i'ソレ' レ/_」, // ; !ー-'r‐'"`ヽ-r-、 `' 、 i ' ; ァレ'| | ( ヒ_] ヒ_ン)i7 /レ'/ ̄7ー-r'´7ヽ、 ー、 >;ハ ';ハ、_,!ニ」 "" ,___, ""i`iヾ, ハ __,.レ;!、/! /」`ヽソ´ i /V | '; ヽ _ン ,ハ! 〉 )ノ i(ヒ_] レ 'ヒン!ハ !〉 ! ;' ゝ | ! 、 ,.イ|ー|; イ/イ ';.''" ,__,V '; / ,!イ! i、 `''r-ァi´ ;' | !´ ! '; ヽ,_ム!ヽ;! r<ヽ ! | `ヽ.」7`ヽ;/ .| | '; ,ハ !、 ,.イ) i /`ヽ. `Y'; | ;'ヽ /ム /i7、! | ノインVヽ/`7´) ソヘノ'´ ヽ '; ! レ' Y/ V ! | ;'´`ヽ; ';___!_!ヽ(ン( 、!イi /;' __」 ! レ'ヽ. '; o } く{ヽ.
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【登録タグ NexTone管理曲 VOCALOID maimai ゆ 今日犬(ジャムおじさんP) 初音ミク 曲 殿堂入り】 作詞:今日犬(ジャムおじさんP) 作曲:今日犬(ジャムおじさんP) 編曲:今日犬(ジャムおじさんP) 唄:初音ミク 曲紹介 曲名とは裏腹にゆっくりできないスウィングロック。 歌詞 ゆっくり!!! ゆっくり!!! ゆっくり!!! ゆっくり!!! 時間が足りない お金も足りない 計画も足りない そればっか そればっか 着替えも足りない 食事も足りない 睡眠も足りない そればっか そればっか ゆっくりと していいって ゆっくりしていって ね!!! ゆっくりと していいって していって していいって ね!!! ゆっくりと していいって ゆっくりしていって ね!!! ゆっくりと していいって していって していいって ね!!! 勉強が足りない 練習も足りない 努力も足りない そればっか そればっか 興味が足りない 向上も足りない 集中も足りない そればっか そればっか ゆっくりと していいって ゆっくりしていって ね!!! ゆっくりと していいって していって していいって ね!!! ゆっくりと していいって ゆっくりしていって ね!!! ゆっくりと していいって していって していいって ね!!! ゆっくりと していいって ゆっくりしていって ね!!! ゆっくりと していいって していって していいって ね!!! ゆっくりと していいって ゆっくりしていって ね!!! ゆっくりと していいって していって していいって ね!!! ゆっくり!!! ゆっくり!!! ゆっくり!!! ゆっくり!!! ゆっくりしていってね!!! 代表的なPV紹介 コメント PVは一見の価値あり。めっさ動くよ! -- 名無しさん (2008-11-07 15 11 21) PVはクオリティが半端ないです! -- 名無しさん (2008-11-09 15 02 29) PVは確かにすごいけど曲もすごい好き -- 名無しさん (2008-12-01 15 27 05) PVすごくてiPodに入れてしまった… -- 楽麻呂 (2009-02-15 23 49 04) PV物凄くかっこいいです 絶対見た方が良いかも -- やま (2009-02-28 21 07 29) あれ?これ殿堂入りしてなかったんだ・・・ -- 名無しさん (2009-03-01 00 30 14) この曲の中毒性ははんぱない -- 名無しさん (2009-03-02 00 39 36) ゆっくりしていっ・・・で、できない!!? -- 名無しさん (2009-05-28 21 49 12) これPVすごすぎて殿堂入りすることは多分ないな・・・ -- 名無しさん (2009-06-22 01 50 45) ゆっくりできんw -- えんどうまめ (2009-07-26 10 29 18) ゆっくり好き☆ -- 名無しさん (2009-07-26 14 36 44) PV、やばすぎだ!中毒性ありすぎだmg(^Д^) -- 名無しさん (2009-08-29 18 03 26) なんだ、ゆっくりじゃないのか -- 名無しさん (2009-09-26 20 35 28) ゆっくりし過ぎた結果がこれだよ!! -- えぶら (2009-09-28 16 40 50) 「ゆっくり」がゲシュタルト崩壊した… -- 名無しさん (2009-09-28 18 55 10) 今の自分の日常生活はゆっくりしてるのかな?・・・(´・ω・) -- 名無しさん (2009-10-14 07 47 18) PVありきの曲だな -- 名無しさん (2010-02-11 13 02 04) ゆっくりして回復するどころか全気力を曲に吸い取られてるような気がするっぞ…… -- 黒紅葉 (2010-03-21 13 58 56) これかなりすき。PVヤバし -- 名無しさん (2010-08-12 14 12 15) ゆっくりしていきました。 でも何回でも見てしまうze☆この野郎ーーーwwww というよりピロシキって知ってるような・・・・・アイリスzeRo? -- キノコ (2010-12-09 17 02 38) では、お言葉に甘えてゆっくり・・・でき・・ないね^^; -- ゆっくり (2010-12-19 19 12 25) この曲すごいはまった! -- 殺音 (2011-05-27 22 48 49) pvすげぇ。本当によく動く。 -- 名無しさん (2011-08-23 23 34 13) いかん俺だ、ほぼ俺だ。お金も足りないー…カワイイ… -- 名無しさん (2011-11-08 15 54 18) 歌詞の内容が今のオイラそのものだ。こんな状況でゆっくりできない(泣)。 -- 竜奇 (2012-08-14 11 16 11) なんか定期的に頭の中で流れてくる曲だ -- 名無しさん (2013-03-03 00 12 33) つべでPVミリオン直前てどういうことなの… -- 名無しさん (2013-09-01 11 30 52) ゆっくりしたい…( ノД`)… -- 焼き鯖 (2013-10-01 22 33 54) ゆっくりしていってね!! -- ゆっくりもどき (2014-07-20 21 44 57) ミクゆっくりぱねえ… -- 俺キムチ (2016-06-06 15 44 36) ミクゆっくりに…気力を吸われて…うわあああ -- あああ (2016-06-06 15 48 39) maimaiでやってる・・・ってなんだこれ!!ゆっくりしてないでしょ!!! -- 名無しさん (2023-09-01 11 37 48) ↑いい意味で言ってます -- 名無しさん (2023-09-01 11 38 08) 名前 コメント
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先日捕獲したゆっくり魔理沙に餌を与えてみた。 「ゆっ!」 餌を目にした瞬間、ゆっくりは体を膨らませ、目を輝かせた。 「はむはむはむ……めっちゃうめえ!」 私は餌に貪りつくゆっくりを無言で観察する。 見られていることを意に介さず、ゆっくりは一心不乱に食べ続ける。 「はむはむはむ……」 すべて平らげ、満腹になったようだ。 「しあわせー!」 「………………」 可愛い。可愛すぎる。 「ゆっ?」 私はゆっくりをそっと持ち上げ…… 「おねえさんどうしたの? おねえゆっ!?」 接吻した。 「ゆゆゆ……」 「うー! うー!」 息苦しく鳴く魔理沙が私の劣情を掻き立てる。 「ゆむむむむむむ…………」 「…………」 息苦しさのために魔理沙が喋らなくなったところでようやく口を離す。 顔を離すと、ゆっくりは泣いていた。 「ううう、アリスおねえさん、苦しかったよ」 私の舌と魔理沙の舌が一筋の糸で繋がってる…… 「あ……ぷはっ、ゅ、ゆっくりしていってね!」 ゆっくりの口って大きいから、キスというより、嘗め回すことになるのではw -- 名無しさん (2008-11-11 15 42 55) 歪んだ愛情とはこの事か、魔理沙に振り向いてもらえる事を祈る -- 名無しさん (2008-11-13 08 49 41) 「ぷはぁ(ry」を絵にした物をニコ動で見たぞww(無論、釣られ(ry -- 名無しさん (2008-12-09 01 35 07) あの画像が真っ先に(ry -- 名無しさん (2010-04-11 11 19 52) 某サイトの絵師さんを思い出したw -- 名無しさん (2010-09-27 22 59 06) どっかで見たことがある画像があった -- 名無しさん (2010-11-06 22 47 22) まか子の絵ってこれだったのか!!!! -- 名無しさん (2011-04-26 20 30 19) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/niconicokaraokedb/pages/607.html
ゆっくりしていってね!!! ゆつくりしていつてね【登録タグ:VOCALOID 今日犬 初音ミク 曲 曲ゆ 曲ゆつ】 曲情報 作詞:今日犬 作曲:今日犬 編曲:今日犬 唄:初音ミク ジャンル・作品:VOCALOID カラオケ動画情報 オフボーカルワイプあり コメント 名前 コメント